プレスリリース
株式会社KINTOは、普通自動車免許を持っている東京都内在住のZ世代(18〜25歳)314名と、地方(政令指定都市がない県)在住のZ世代(18〜25歳)306名を対象に、22・23年と毎年続けている「Z世代のクルマに対する意識比較調査」を実施しました。
【2024年版】Z世代のクルマに対する意識比較調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年2月14日〜同年2月16日
有効回答:普通自動車免許を持っている都内在住のZ世代(18〜25歳)314名と普通自動車免許を持っている地方(政令指定都市がない県)在住のZ世代(18〜25歳)306名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
【ご参考】
▼23年調査
https://corp.kinto-jp.com/news/press_20230317/
▼22年調査
https://corp.kinto-jp.com/news/press_20220210/
「Q1.あなたは、自動車を運転することが好きだと感じますか。」と質問したところ、▼都内在住は「とても感じる」が27.3%(23年調査:33.6%)、「やや感じる」が38.9%(31.5%)、▼地方在住は「とても感じる」が25.9%(30.7%)、「やや感じる」が40.5%(41.2%)との回答となり、都内・地方ともに約7割が「運転が好き」という結果でした。
「Q2.あなたは、「若者のクルマ離れ」と聞いて、自分自身のことだと感じますか。」と質問したところ、▼都内在住は「とても感じる」が17.2%(23年調査:23.0%)、「やや感じる」が34.1%(34.2%)、▼地方在住は「とても感じる」が10.8%(9.7%)、「やや感じる」が23.2%(24.5%)との回答となりました。このうち、都内在住については、半数超(51.3%)が自覚を持つ一方、22年は65.1%、23年は57.2%と推移しており、年々減少している傾向が明らかになりました。
「Q3.あなたは、自分名義の自動車を所有していますか。」と質問したところ、▼都内在住は「はい」が36.6%(23年調査:21.5%)、▼地方在住は「はい」が58.8%(58.2%)との回答となりました。このうち、都内在住については、22年は20.0%、23年は21.5%と2割台で推移していた水準から、今回、10ポイント以上の増加となりました。
Q3で「自分名義の自動車を所有していない」と回答した方に、「Q4.現在、自分名義の自動車が欲しいと思いますか。」と質問したところ、▼都内在住は「非常に欲しい」が14.6%(23年調査:14.2%)、「やや欲しい」が29.6%(31.3%)、▼地方在住は「非常に欲しい」が18.3%(24.7%)、「やや欲しい」が36.5%(36.2%)との回答となり、地方では、都内より10ポイント高い半数超が「自分名義の自動車が欲しい」という意向を持っていることがわかりました。
Q4で「現在、自分名義の自動車が欲しい」と回答した方に、「Q5.あなたが、現在、自分名義の自動車を所有していない理由として、当てはまるものを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、▼都内在住は「家族のクルマで間に合うから」が36.4%、「自動車の価格が高いから」が35.2%、▼地方在住も「家族のクルマで間に合うから」が39.1%、「自動車の価格が高いから」が33.3%との回答となり、上位を同じ理由が占める結果となりました。
Q4で「現在、自分名義の自動車が欲しくない」と回答した方に、「Q6.あなたがそう思う理由として、当てはまるものを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、▼都内在住は「公共交通機関で十分だから」が42.3%、「自動車の維持費が高いから」が41.4%、▼地方在住は「自分の運転が怖いから」が40.4%、「自動車の維持費が高いから」が35.1%との回答となりました。
「Q7.あなたは、将来的に自動車を欲しいと思いますか。」と質問したところ、▼都内在住は「とても思う」が31.2%(23年調査:35.1%)、「やや思う」が37.6%(31.5%)、▼地方在住は「とても思う」が44.8%(52.7%)、「やや思う」が33.3%(30.6%)との回答となり、「将来的にクルマがほしい」と考えているZ世代は都内で約7割、地方で約8割と高い水準にあることがわかりました。
Q7で「将来的に自動車が欲しい」と回答した方に、「Q8.自動車を保有するとしたら、どのような持ち方を検討したいと思いますか。当てはまるものを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、▼都内在住は多い順に「ローン(残価設定型)」が41.2%(23年調査:30.9%)、「現金一括購入」が38.4%(45.9%)と、23年からトップが逆転し、続いて「ローン(全額)」が22.2%(26.4%)でした。一方、▼地方在住は多い順に「現金一括購入」が48.5%(44.7%)、「ローン(残価設定型)」が28.5%(32.7%)、「ローン(全額)」が21.8%(25.8%)という回答となりました。なお、「サブスク」は、都内は10.2%(11.4%)、地方は6.3%(7.6%)にとどまる結果でした。
「Q9.車を保有する方法として、購入やレンタカー、カーシェアではなく、諸経費が含まれた月々定額の利用料を支払って、3年や5年などの一定の利用期間だけ車を利用する持ち方「クルマのサブスク」サービスをご存知ですか。」と質問したところ、▼都内在住は「知っている」が33.8%(23年調査:29.4%)、「聞いたことがある程度」が37.9%(33.0%)、▼地方在住は「知っている」が30.1%(27.3%)、「聞いたことがある程度」が37.9%(42.4%)との回答となり、都内・地方ともに3割を超えるZ世代が「クルマのサブスク」を知っていることがわかりました。
Q7で「将来的に自動車が欲しい」と答え、かつQ9で「クルマのサブスクを知っている」と回答した方に、「Q10.あなたは次に車の購入・保有を検討する際に購入やレンタカー、カーシェアではなく、諸経費が含まれた月々定額の利用料を支払って、3年や5年などの一定の利用期間だけ車を利用する持ち方「クルマのサブスク」サービスをどの程度検討したいと思いますか。」と質問したところ、▼都内在住は「検討したい」が32.2%(22年:8.5%→23年:19.1%)、「やや検討したい」が48.5%(32.7%→39.5%)、▼地方在住は「検討したい」が29.1%(8.1%→10.9%)、「やや検討したい」が45.3%(17.9%→26.9%)との回答となりました。都内は8割超、地方は7割超が「クルマのサブスクを検討したい」という意向を示し、いずれも22・23年の推移を踏まえると、年々増加傾向にあることがわかりました。
現在、「ライドシェア」の導入が世界各国で広がり、日本国内でも24年4月より一部解禁が予定されるなど、注目が集まっています。これにあわせて、Z世代(都内・地方を分けず)に対し、前提となる知識を伝えるのに先立ち、「Q11.あなたは「ライドシェア」とはどのようなサービスか知っていますか。」と質問したところ、「詳しく知っている」が21.8%、「名前は知っているが内容は知らない」が38.3%との回答となり、認知度は6割を超えることがわかりました。
「ライドシェア」がどのようなサービスかの前提知識を伝えたうえで、「Q12.あなたは「ライドシェア」の利用に興味がありますか。」と質問したところ、「非常に興味がある」が9.9%、「やや興味がある」が33.2%との回答で、あわせて4割以上が興味を示しました。
Q12で「ライドシェアの利用に興味がある」と回答した方に、「Q13.あなたが、ライドシェアの利用に興味がある理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「タクシー不足をカバーし、配車を待つ時間が短くなると思うから」が51.5%でトップとなり、続いて、「移動手段の選択肢が広がることで、よりスムーズに移動できるようになると思うから」が36.6%、「ライドシェアを利用することで、自前で自動車を保有する必要がなくなると思うから」が30.2%との回答となりました。
Q12で「ライドシェアの利用に興味がない」と回答した方に、「Q14.あなたが、ライドシェアの利用に興味がない理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「他人の自動車に乗ることに抵抗感があるから」が35.3%、「安全性が確保されるか心配だから」が31.7%、「普段タクシーを使う機会がないから」が28.8%との回答となりました。
Q12で「ライドシェアの利用に興味がある」と回答した方に、「Q15.あなたは、どのようなシーンで「ライドシェア」を利用したいと思いますか。(複数回答)」と質問したところ、「自身の旅行やお出かけ」と「家族・友人などとの旅行やお出かけ」がいずれも40.3%でトップとなり、「通勤や通学」が26.9%との回答となりました。
「Q16.あなたはライドシェアのドライバーをしてみたいと思いますか。」と質問したところ、「非常にそう思う」が11.0%、「ややそう思う」が26.4%という回答で、約4割がドライバーをしてみたいという意向を示しました。
Q16で「ライドシェアのドライバーをしてみたい」と回答した方に、「Q17.あなたがライドシェアのドライバーをしてみたいと思う理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「フレキシブルな働き方が可能だと思うから」が41.4%、「一定の収入源になりうると思うから」が40.1%、「運転技術や接客スキルを身に付けることができると思うから」が22.8%との回答となりました。
Q16で「ライドシェアのドライバーをしたいと思わない」と回答した方に、「Q18.あなたがライドシェアのドライバーをしたいと思わない理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「乗客とトラブルが起きないか心配だから」が42.9%、「事故を起こした時のリスクが心配だから」が40.4%、「運転スキルに自信が無いから」が32.6%との回答となりました。
本調査は、22年・23年に続き、普通自動車免許を持っている都内在住のZ世代と、地方在住のZ世代を対象に実施しました。
まず、本調査で最大の焦点と位置づける「若者のクルマ離れ」をめぐっては、10~20代の運転免許の保有者数がここ10年で1割以上も減少*している現状があります。今回の調査では、こうした「若者のクルマ離れ」について、都内在住のZ世代の半数が自覚を持っている一方、過去の調査結果と比べると、年々減少傾向にあることがわかりました。「将来的にクルマがほしい」という意向を持つZ世代が都内で7割、地方で8割と、高水準にある状況も踏まえると、「若者のクルマ離れ」という事実はあるものの、クルマに対するZ世代の意識は一定ポジティブになりつつあるのではないかと考えられます。
さらに、もうひとつの注目すべき点は、「クルマのサブスク」に対する見方です。「将来的にクルマがほしい」という意向を持つとともに「クルマのサブスク」を認知しているZ世代のうち、都内で8割超、地方で7割超が、次のクルマの保有形式として、「クルマのサブスクを検討したい」という意向を示し、過去の調査結果と比較すると、この傾向は年々強まっていることがわかりました。
一方、他の保有形式と比べた際には別の見方もできます。将来的にクルマがほしい意向を持つZ世代が検討している保有形式は、都内は「ローン(残価設定型)」、地方は「現金一括購入」が圧倒的で、「サブスク」は1割程度にとどまりました。サブスクを知っている一部のZ世代から支持を集めても、大勢を占めるまでは至っていないのが現状です。
昨今話題の「ライドシェア」についても調査したところ、Z世代の6割超が認知していた一方、利用に興味を示したのは4割でした。国内では24年4月から一部解禁を予定しているため、今後、さらなる広がりが見込まれるでしょう。
このように、本調査では、Z世代のクルマに対する意識について最新の状況が浮き彫りになりました。とりわけ「クルマのサブスク」については変化の兆しが垣間見える結果となり、こうしたZ世代に特有の傾向が将来のクルマのありようにどのような影響をもたらすか、今後の展開に大きな注目が集まります。
* 警察庁「運転免許統計」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo.html
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